然には中医薬膳師を始め、専門調理師、野菜ソムリエ、JSAソムリエ、利酒師、フードコーディネーター、
CPA、ASIAGAP指導員など食のプロフェッショナルが在籍しています。
食材の流通だけでなく、食材の楽しみ方や使い方なども小売店の方々へご案内している中で、
こんな時期だからこそ、「健康」や「免疫力」が期待できる食材や食べ方も定期的にご案内して参ります
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今年はコロナ禍に加えて、各地で大雨の被害が相次ぎ、
農業にとっては大きな試練の年になってしまいました。
特にこの時期は『 桃 』の最盛期。
雨が2日続くと糖度が1度下がり商品価値は下がります。
それがこれだけ続いてしまうと、被害や損失は桁外れになってしまいます。
実際、山梨や山形、福島では品質の劣化した桃は出荷されず、桃の供給が足りず、品質も例年には遠く及ばない状況です。
そんな中でも、一定以上の品質を保っている農家の方もいらっしゃいます。
剪定はもちろん日頃から、ミネラル優先の施肥設計をされている名人はアメニモマケズ、素晴らしい桃を提供して下さっています。
さて、多くの人に愛されている『桃』ですが、
その歴史は古く、西遊記に出てくる扁平な形の蟠桃もそうですが、原産地は中国の西北部です。
現在は陝西省やウイグル自治区などがある場所で、
漢の時代(紀元前206年~220年)では長安という名で呼ばれ、シルクロードの起点にもなっていました。
歴史を紐解くと、春秋・戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)から桃が食べられていることが分かっています。
実際、孔子(紀元前552年~紀元前479年)が著した「詩経」の中で、桃のことが述べられています。
日本はちょうど縄文時代ですね。
「園有桃、其実之殽」(園に桃があり、その実を味わう/食う)
という歌いだしから始まる「魏風」なども有名でしょうか。
日本でも日本最古の歴史書、日本書記ではイザナギがイザナミに会いに黄泉の国へ行った場面で、桃が登場します。
こんなに古くから愛されている桃ですが、
実は栄養も中々のもの。
中でも特筆すべきは、整腸作用のあるペクチンが含まれていることでしょう。
ペクチンは、腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整える働きや、便のかさを増やし腸のぜん動運動を促す働きがあり、便秘や下痢の改善されると言われています。
また、糖の吸収を抑えて血糖値の急激な上昇を予防する効果もあるそうです。
他にはカリウム!
桃には180㎎/100gものカリウムが含まれていて、果物の中でもカリウムが多いのが特徴です。
カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出して水分バランスを均衡に保つ働きがあると言われていて、高血圧やむくみを予防する効果が期待できます。
他にも糖質や脂質からエネルギーを産生するときに必要な栄養素のひとつナイアシンや、
若返りのビタミン!と呼ばれているビタミンEも豊富です。
同じ抗酸化作用があると言われているビタミンAやビタミンCと一緒に摂ると、より相乗効果が得られるそうですよ♪
そのまま頂くのが一番美味しいと思いますが、
日持ちがしませんので、コンポートなどはオススメの方法です。
桃の品種によって、使うワインやハーブを変化させても楽しいです。
白胡椒やローリエ、ナツメグやシナモンなどは定番でしょうか。
他には、フランス料理では夏の冷たいスープ 「ヴィシソワーズ」が有名ですけれど、このヴィシソワーズに桃を加えると、とても素敵な桃のヴィシソワーズが出来ます。
桃の甘みとほのかな酸味が、じゃがいもの味わいを、
より立体的に、魅惑的にしてくれるのです。
夏の午後、冷やした桃のスープなどはいかがでしょう?
素材をどのように扱うか!
これによって価値創造は大きく変わります。
You are what you eat!
La destinée des nations
dépend de la manière dont elles se nourrissent ‼︎
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【発行者】 株式会社 然 卸売事業部
「食の川上から川下まで」
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