脇役の女王!
人参は何故か主役にされにくい野菜ですが、
個性派俳優が脇役で引き立つように、人参の役どころは『脇』では
ピカイチ!
この季節、標高800m前後の里山では、
ようやく雪がとけ春の兆しが感じられるようになりました。
この雪が解ける頃の、人参の美味しさは
一度体験すると毎年待ち遠しくって仕方がなくなる位の美味しさです。
アフガニスタン山麓の寒暖差が大きい乾燥地帯に生まれ、
東西に伝播する中で品種を増やしながら、常備野菜としてのポジションを
不動のものとしました。
もとより、香味野菜として不可欠な存在なので
家庭料理はもちろん、プロにとっても欠かせない野菜です。
目利きのポイントとして、いくつかご紹介しましょう。
①芯の部分が小さめで、中央にあるもの
②肩の部分が張り出していて、先端に向かってゆるやかに細くなっているもの
③ひげ根の跡の間隔が均一で、ほぼ真っ直ぐに並んでいるもの
葉付きのものは、栄養が葉に回るので、購入したらすぐに切り分けましょう。
根は、部位による差異はさほどないのですが、切り分けて使うなら
上から1/3を目安に使います。 上は繊維が太く、下は成長途中なので
繊維が柔らかいのです。
使い方は、ほんとうに無限。
香りが良く、栄養価も高く、油と相性が良いので
炒め物や揚げ物は勿論ですが、サラダにもピッタリです。
写真は千切りにしたものを、冬オクラをあわせ
北イタリアのオリーブオイルとレモン、そして軽く塩で味を調えたものもの。
こういったサラダには、繊維が細くて柔らかい下部が良いでしょう。
切り方は、繊維に沿って縦に切ることがポイントです。
まだまだ肌寒いので、温かいスープも美味しいですね。
特にこの時期の雪下人参の甘さとコクは格別な美味しさ!
とろみと旨みの深さを味わうのなら、ジャガイモと玉ねぎを加え、
水を加えてコトコト2時間。
味付けは、塩だけ。
別に作った、人参のグラッセを添えればとても素敵なスープの出来上がり。
ヨーロッパでスープが食事として捉えられている理由がよく分かります。
食べた時の満足感は何にも代えがたいことでしょう。
鮮烈な色と芳醇な香気、そして優しい甘味。
冬という厳しい季節をへて、その美味しさを存分に味わえます。
余ったときは、すりおろしてオリーブオイルと塩を加え
しっかり混ぜて乳化させ、ドレッシングにすれば日持ちもしますね。
季節の美味しさ、ぜひ味わって見てください。
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~「 食のルネッサンス 」
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